闇金からの借金は返済不要

闇金から借りた金は返す必要のない借金

たとえ融資を受けた相手が闇金であったとしても、借りた金は返すのが常識であると思っている人は多いです。しかし闇金から借りた金は返す必要のない借金です。その証拠に腕の良い専門の弁護士に取り立て停止の交渉を依頼した場合、元金も含めて1円も返済する事なく解決させることが可能となります。

闇金からの借金を返さなくても良いと明言したのは、2008年の五菱会闇金事件を裁いた最高裁判決です。その判例が後々の法整備や取り締まり強化に大きく関わる事となり、闇金から借りた金は返さなくても良いという前提で弁護士などの専門家も交渉に当たる事ができています。

不法原因給付であるため返済不要のという最判

2008年の闇金裁判は後々の闇金対応を切り開くための画期的な判決となりましたが、それ以前にも闇金裁判は行われてきました。ただし利息は被害者に返還されても元本は保証されないなど、現在のように完全に借金を返さないという法解釈はなされていなかったのです。

2008年の最高裁判決の内容は、まず大前提として闇金との貸借契約は無効になるということです。民法には公序良俗に反する契約は無効となるという原則的な考えがあり、暴利獲得を目的として貸金行為を行うことは公序良俗に反する契約に該当します。そのため闇金業者との消費貸借契約は無効であるという結論が導かれるのです。

ただしここまででは過去になされてきた判決と変わらず、元金を返還しなくても良いという根拠には辿りつけません。元金返済不要を決定づける法的根拠は闇金業者による不法原因給付です。不法な原因による給付、つまりは暴利を目的として金を貸すという行為がこれに該当するとみなされました。

不法原因給付をした者はその給付の返還を求められないと示したのが最判ですが、ここで言う不法原因給付をした者とは闇金であり、給付の返還とは元金の請求に当たります。よって闇金業者は貸した金を顧客に返すよう請求できないという事になるため、最終的に闇金からの借金は返さなくても良いという結果が導けることになります。

かつては借りた金は返すという常識が闇金にも該当していた

自殺者を出すほどの大きな闇金事件が横行していた2003年には、闇金を取り締まるための法律も強化されていきました。ところがこの時代には現在のような元金返済不要の明確な概念がなく、警察側にも借りた金は返すものという誤った常識が浸透してしまっていました。これによって相談に訪れた闇金被害者の対応に欠陥が生じ、闇金から借りた方が悪いという方針によって門前払いを受ける事が多かったのです。

現在も誤った解釈のまま相談者の訴えに耳を貸さない警察もいます。しかし基本的には全国の警察署でも指導の見直しが行われていることになっています。借りたものは返せと言った内容のアドバイスで相談者を門前払いする事がないよう、警察にも指導の在り方に一応の指針ができたのです。

 

闇金の借金は踏み倒せる

闇金が相手なら借りパクしても罪にはならない

返さなくても良い借金であると最判で明言された以上、闇金が相手であるなら借金の踏み倒しをしても罪にはならないということになります。そのためたとえ初めから返すつもりがない状態で闇金から借金をして、直後に闇金と手を切れるよう弁護士に依頼をしたとしても法的には犯罪にはなりません。

闇金への借りパクはトラブルを招く

犯罪にならないからと言ってやって良い行為であることにはなりません。借りパク前提の借金は闇金を相手に詐欺行為を働いているのと同じ事です。闇金から詐欺の疑いをかけられれば嫌がらせが激化するリスクも発生し、感情的ないざこざを作り出す事によって闇金もしつこく顧客を追い回す恐れが生じます。

借りパクは闇金を怒らせるリスクが大きい

元本を返さないという選択も可能

借りパクをする人の心理としては、闇金から元金をせしめてお小遣い稼ぎをしようと思う軽率な行為を思いついての事である場合が多いです。確かに返す必要のない借金であるため、借りた後すぐに弁護士の所へ相談へと赴けば取り立て電話から逃げられる可能性も高いでしょう。しかし1円も返さないどころかそもそも返す気がはじめからなかったと闇金に知られてしまえば、詐欺行為を受けた事になる闇金は逆上してどのような行動に出るかが分かりません。

闇金からの借金を踏み倒す事は法的に可能であるというだけにすぎないため、やって良いと推奨している訳では決してありません。中には悪意で闇金から金を借りた相談者であると依頼を引き受けてくれない弁護士もいるため、借りパクは絶対にやってはならない行為です。

闇金を怒らせると解決までの状況がこじれる

踏み倒しの魂胆が知られてしまって闇金業者を怒らせた場合、たとえ腕の良い弁護士が介入しても事態を収束させられない恐れが出てきます。

解決までに相当な時間を要してしまう事もあり、感情的に昂ぶっている闇金はあらゆる嫌がらせを激化させる場合もあるでしょう。緊急連絡先として登録してある家族に被害がいってしまう他、会社にも取り立て電話が入る恐れがあります。

闇金業者が個人に貸し付けるのは少額ですが、ほんの数万円足らずのお小遣い稼ぎのために多くの犠牲を出す結果を招く恐れがあるのです。解決までの状況がこじれる原因を自分で作り出してしまわないためにも、踏み倒し行為はしてはなりません。