闇金とは登録外の違法業者

無登録の業者は闇金

闇金は無登録の違法業者のことを指します。金銭の融資を行うことを貸金業と言い、貸金業を営む場合には当然ながら営業許可と言うものが必要となります。これは国や都道府県での登録によって行われますが、闇金は基本的に営業登録がされていません。

中には登録がなされている業者もありますが、登録証があるからと言って安全であるとは限りません。貸金業は出資法の制限内で融資を行うことが決められています。しかし闇金である場合には登録済みであっても出資法で定められた利率を超えているため、一度融資を受けてしまえば利息を払いきれずに厳しい取り立てを受け続ける事になるリスクが非常に高いです。

違法な高金利での出資

法律の範囲内で営業を行っている消費者金融の場合、設定する利率は元金の大きさごとに15% から20%までと決まっています。貸し付けた金額が10万円未満であれば年利20%まで、10万円以上100万円未満の融資であるなら18%まで、100万円以上であるなら15%までと厳格に設定されているのです。

しかし闇金業者の場合この利息よりもはるかに高い金利設定で貸し付けを行っています。10日で1割の利息が付くトイチ、10日で3割の利息が付くトサン、10日で5割の利息が付くトゴなどが以前から良くある金利設定です。最近ではこれらに加えて週倍などといった利息の設定方法が出現しています。1週間で10割、つまり元金が2倍になる貸付方法です。

これらの中で最も利率の低いトイチを年利換算した場合、単利であったとしても365%というあり得ない金利が発生してしまいます。実際の闇金は複利方式が一般的であるため3000%を悠に超える金利が発生してくる事になりますが、利息制限法による年利20%という上限を遥かに上回っている事は言うまでもありません。

固定電話を置かない090金融

現代の闇金業者は固定電話を設置しない090金融です。法的に認められた本来の登録業者であれば、090金融のように携帯電話番号のみでの営業や営業広告は一切認められていません。固定電話を必ず設置する事が義務となっていますが、闇金業者はそもそも登録外であるためこの規定に従っている所は基本的にありません。

もしも仮に貸金業を法的に登録しようとするのであれば、固定電話以外では認めてもらえる事がありません。さらに融資者を募る広告に関しても、携帯番号の表記は許されず固定電話の表示みが可能であるとされています。

090金融がこれらの規定に従わないのは違法業者であることも当然ながら一つの理由ですが、携帯電話を使うことで拠点を知られないようにしている面が大きいです。闇金が使用する携帯は基本的にトバシの携帯電話であるため、それによって更に活動実態の痕跡を残しにくくなっています。

全盛期の闇金から現代の闇金になるまで

2003年までは闇金の全盛期時代

2003年を境にして闇金の活動実態は大きく変わりました。この年はそれまで全盛期時代を誇っていた闇金が大きな事件を引き起こした年代でもあります。

2003年に発生した八尾市闇金心中事件は闇金の実態が世間の明るみに出る一つの契機となりました。大阪府八尾市に住む子供を含めた一家三人が踏切へ投身自殺をし、そこに至った原因が闇金の執拗な取り立てを苦としたものであったという遺書が残されていたのです。

また、平成時代最大とも言われる巨額の被害金を出した五菱会事件も取り締まりが強化される一環となった事件でした。被害金上納先の大元であった山口組にも捜査の手が及び、五菱会事件を扱った最高裁では利息のみならず元本も返済不要という画期的な判決が示される事になりました。

この最判はその後の闇金に対する取り締まりや対策強化に大きな影響を与えています。現代の闇金事情へと変化する大きな流れを作る事になったのです。

2008年以降は090金融が中心

全盛期時代の闇金業者は堂々と店舗を構え、一家での自殺者を出すほど強行的な取締も日常的に行っていました。しかし大きな事件を度重なり引き起こした闇金の取り締まりが強化されていく中、店舗型の闇金では捜査の対象になりやすく活動がしづらくなっていくという経過をたどる事になります。

それによって出現してきたのが現代の主流となったのが090金融であり、トバシの携帯やトバシの口座を活用する事によってうまく捜査の目から逃れて活動を続けています。

昨今の闇金業者は非対面形式が多い

執拗な取り立てで顧客を追い込む闇金

あらゆる闇金事件を経て法律や取り締まりが強化されていく中、店舗を構えて堂々と営業をしていく事は闇金業者にとってもリスクが高いものとなっていきました。罰則規定も厳しくなったことから身柄を拘束される期間や徴収される罰金も高くなり、これらを回避するために闇金業者が隠れ蓑としたのが店舗を持たない非対面形式の営業方法です。

近年の闇金業者の多くは090金融であり、店舗を持った業者は全体の1割にも満たない数となっています。さらに店舗を構えていたとしても、換金業者などと事業の名目を偽って営業をしている事がほとんどです。

顧客と直接対面しないということから以前のような脅迫などはできないのではないかと思いがちですが、090金融は電話によって顧客の精神を追い詰める事を得意としています。融資の際に顧客の緊急連絡先を登録させ、家族や会社の電話番号を人質に取っている事も強気な対応ができる一つの理由です。

闇金から金を借りている事を家族や会社にバラされたくない人は多いです。そのため支払いをしなければ家族に連絡をするなどと脅しをかけ、そう言った事態を防ごうとして顧客は闇金の言いなりになります。払わない自分のせいで周囲にも迷惑がかかるという心理を持たせ、被害者感情をそぎ落としてしまう事も闇金業者の悪質な手口と言えるでしょう。

SNSを活用した勧誘

インターネットが盛んである現代において、闇金業者もその活動範囲をネットの場にまで広げてきました。SNSなどの活用はその一つであり、LineやTwitterを用いて個人融資を偽り、SNSを多く利用する世代への貸し付けを行っている業者も出てきています。

SNS上で個人融資を行っている所のほとんどは闇金であると考えて間違いありません。匿名で貸し借りができてしまう簡易的な方法によって若い人でも借金に陥りやすく、働いている会社員などに限らず専業主婦などが手を出してしまうきっかけも作りやすい実情があります。

SNSという通信手段を利用する事から、特に女性被害者が多く出るのが写真の送信をさせる事です。顔写真だけにとどまらず、中には裸の写真を送るよう強制される顧客もいます。その写真をばらまかれたくなければ支払いをしろという脅迫材料とされてしまうため、会社員にしても主婦にしても闇金の言いなりになり続けるケースが多いです。

キャンセル料の請求

インターネットを利用する闇金業者は自社のホームページを巧妙に作り込んでいる事も良くあります。一見するとクリーンなイメージの外観で融資の誘い文句を提示し、一般的な消費者金融と勘違いした融資希望者を誘いこむ手口が多くなっています。

ここでこのまま借りてしまえば当然ながら取り立て被害に遭うことになりますが、中には途中で怪しいと思い直して融資をキャンセルする人もいます。しかしそこで次に起こる被害がキャンセル料の請求です。

キャンセル料は請求される謂れのない金銭であるため払う必要はもちろんありません。そのため基本的には無視しておいても大丈夫ですが、もしも緊急連絡先をすでに登録してしまっているときには注意が必要です。キャンセル料の取り立てについて第三者に連絡が入ってしまう恐れがあるため、無視するだけでは事態が収まらないケースも考えられます。

また、口座の登録をしてしまっている場合にも押し貸し被害の恐れが出てきます。キャンセルしたのに勝手に振り込まれて取り立てまでされるという事態にもなりかねないため、登録した口座は振り込まれる前に速やかに解約する事が最も望ましいと言えます。